「医療ダイエット薬は本当に痩せるの?」
「市販薬やサプリメントと何が違うの?」
医療ダイエットに興味はあっても、その効果や安全性について疑問や不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
本記事では、医療ダイエットで使用される代表的な薬の効果や副作用、またクリニックの選び方までを詳しく解説します。
健康的で安全な減量を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
医療ダイエット(メディカルダイエット)とは
医療ダイエット(メディカルダイエット)は、自己流の食事制限や運動ではなかなか成果が出ない方や、リバウンドを繰り返してしまう方に注目されています。
健康的に痩せたい方や短期間で効果を実感したい方は、ぜひ参考にしてください。
医療ダイエットの定義と目的
医療ダイエットとは、医師の管理下で薬や施術を用いて行う、肥満症などの治療のひとつです。
単に体重を減らすことが目的ではなく、肥満によって引き起こされる高血圧・糖尿病・脂質異常症といった生活習慣病の予防や改善を目的とした、医療的アプローチです。
たとえば、BMIが25以上あり、さらに高血圧や脂質異常症などの特定の症状を伴う場合には、医学的な診断により「肥満症」と判断されるケースがあります。
このような場合、医師は患者一人ひとりの体質や健康状態を詳しく把握し、それに基づいて最適な治療プランを検討。
必要に応じて、食事指導や運動療法に加え、内服薬の処方や注射などを行います。
肥満症と正式に診断された場合は、一定の条件を満たせば健康保険が適用されるケースもあります。
そのため、自由診療と保険診療の違いや、費用の目安についても事前に確認しておきましょう。
医療ダイエットのメリットとデメリット
医療ダイエットの魅力は、医師の管理下で安全性を確保しながら、効率的に減量を進められる点にあります。
自己流のダイエットでは、無理な食事制限や過度な運動によって体調を崩してしまうケースも少なくありません。
しかし、医療ダイエットでは一人ひとりの体質や健康状態に合わせた処方が行われるため、体への負担を抑えながら目標に近づくことが期待できます。
医療ダイエットにはデメリットもあります。
多くの場合、健康保険の適用外となるため、治療費が高額になる傾向があります。
使用する薬剤によっては頭痛・吐き気・不眠などの副作用のリスクもあり、注意が必要です。
このように、効果や副作用の出方には個人差があるため、医師との継続的なコミュニケーションが欠かせません。
医療ダイエットで使用される薬の種類
医療ダイエットでは、食事制限や運動だけでは難しい体重管理をサポートするために、さまざまな種類の医薬品が使われます。
ここでは、代表的な薬剤を紹介します。
適切な治療を選ぶための判断材料として、ぜひおさえておきましょう。
GLP-1製剤の効果と注意点
GLP-1製剤は、食欲を抑制することで体重の減少に効果が期待できる治療薬です。
GLP-1は、もともと体内で分泌されるホルモンの一種で、食事を摂取した際にインスリンの分泌を促進し、血糖値の上昇を抑えたり、満腹感を持続させる働きがあります。
主な種類として、リベルサスという内服薬や、マンジャロなどの注射タイプがあります。
副作用としては、吐き気や下痢、便秘などの胃腸症状が報告されているため、医師の診断と指導が必要です。
GLP-1について詳しく知りたい方はこちら:GLP-1ダイエットとは
SGLT2阻害剤の効果と注意点
SGLT2阻害薬は、腎臓で糖が再吸収されるのを妨げ、余分な糖分を尿と一緒に排出する作用を持つ薬です。
食事で摂取した糖の一部が体内に吸収されずに排出されるため、結果的に摂取カロリーが抑えられ、体重の減少につながるとされています。
ダイエット目的でも注目されていますが、本来は2型糖尿病の治療薬として厚生労働省に承認されており、「カナグル」「フォシーガ」などが代表的です。
ただし、糖の排出が増えることで、体が水分を失いやすくなり、口渇や頻尿、尿路感染症、膀胱炎などの副作用が起こる可能性があります。
そのため、水分摂取をしっかりすることでリスクを最小限にしましょう。
ビグアナイド系製剤の効果と注意点
メトホルミンに代表されるビグアナイド系薬は、血糖値を下げるとともに、インスリンの効きを高めることで、肥満の改善にも効果が期待できる薬です。
肝臓で糖が過剰に作られるのを抑えるほか、筋肉や脂肪組織での糖の利用を促進し、インスリン抵抗性を改善します。
肥満症に対して一定の減量効果が見込まれますが、副作用には注意が必要です。
下痢や吐き気、腹部の張りなど、消化器系の不調が比較的よく見られます。
まれに乳酸アシドーシスという重篤な副作用が起こることもあるため、既往歴や体調に応じた慎重な投与が必要です。
ダイエット薬の効果的な使用方法
医療ダイエットにおいて処方される薬は、ただ飲むだけで劇的な効果が得られる魔法の薬ではありません。
続いては、薬を活用したダイエットの効果と注意点を解説します。
安全にダイエット薬を活用するためにも、しっかりおさえておきましょう。
薬を併用した場合のダイエット効果
医療機関でのメディカルダイエットでは、複数の薬剤を組み合わせることで、単独使用よりも高い減量効果が期待できる場合があります。
実際の研究では、GLP-1受容体作動薬とメトホルミンの併用グループが、メトホルミン単独グループよりも体重・体脂肪の減少で優れた結果を示しました。
また、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)患者の研究では、体重減少に加えてウエスト周囲径の減少やBMI改善などの効果も確認されています。
薬剤併用は効果向上の一方で副作用や相互作用のリスクも高まります。
併用の判断は専門的な知識が必要なため、必ず医師と相談しながら安全に治療を進めましょう。
ダイエット薬使用時の注意点
ダイエット薬は、食事制限や運動などの生活習慣改善と組み合わせることで、より高い減量効果を実現できます。
そのため、薬物療法のみに依存するのではなく、バランスの取れた食事と継続的な運動を並行して行わなければなりません。
オンライン診療による定期配送サービスや、通販・個人輸入を通じて医療薬を手軽に入手する方が増加しています。
しかし、医療用ダイエット薬は効果が高い反面、副作用のリスクも伴いますので、個人の判断での使用は危険です。
安全で効果的な治療のためには、必ず医師の診察を受け、専門的な指導のもとで適切な用法・用量を守って服用することが不可欠です。
ダイエット薬の種類とその効果
現在、医療機関で処方されるダイエット薬にはいくつかの種類があり、それぞれ異なる作用メカニズムと効果を持っています。
ここでは、主要なダイエット薬の種類とその具体的な効果について解説します。
メディカルダイエットを検討している方や、どの薬剤が自分に適しているか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
主なダイエット薬の詳細
日本で肥満症の治療薬として厚生労働省に承認されている代表的なダイエット薬には、主に以下のような種類があります。
・GLP-1受容体作動薬
主な薬名(商品名):セマグルチド(オゼンピック®、リベルサス)、チルゼパチド(マンジャロ®)
主な効果:食欲抑制、満腹感促進、胃の排出遅延で食事量を減らす
・SGLT2阻害剤
主な薬名(商品名):ルセオグリフロジン(ルセフィ®)、ダパグリフロジン(フォシーガ®)
主な効果:糖の再吸収を抑え、尿から糖を排出する
・ビグアナイド薬
主な薬名(商品名):メトホルミン
主な効果:糖の吸収を抑え、便から排出させる
・食欲抑制剤
主な薬名(商品名):マジンドール(サノレックス®)
主な効果:脳に作用し、食欲を抑える
・膵リパーゼ阻害薬
主な薬名(商品名):ゼニカル、アライ
主な効果:脂肪の吸収を抑え、便から排出させる
・漢方薬(肥満治療に使われるもの)
主な薬名(商品名):防風通聖散、大柴胡湯、防已黄耆湯
主な効果:体質改善、代謝促進、便秘やむくみの改善により体重減少を促す
ダイエット薬と市販ダイエットサプリの比較
ダイエット薬は医薬品であり、医師の処方が必要なのに対し、市販のダイエットサプリは医薬品ではありません。
医薬品は、国(厚生労働省)の承認を得て、効果と安全性が確認されているため、特定の症状や病気の治療を目的とします。
そのため、副作用のリスクも伴い、医師の管理が必要です。
一方、サプリメントは食品に分類されるため、医薬品のような効果や作用は期待できません。
安全性や作用が明確な医薬品を検討したい場合は、医療機関を受診しましょう。
ダイエット薬の選び方と購入方法
体質や目的に応じて選べるダイエット薬の選択肢が増えています。
しかし、効果や副作用、国内外での承認状況は薬ごとに異なり、安易な自己判断はリスクを伴います。
ここでは、自分にあった薬を選ぶためのポイントと、信頼できる購入方法について解説します。
効果的なダイエット薬の選び方
ダイエット薬を選ぶときは、自分の体質や太る原因に合ったものを選ぶことが大切です。
たとえば、食欲が抑えられず食べすぎてしまう人には食欲抑制剤が、脂っこい食事が多い人には脂肪の吸収を抑える薬(ゼニカルなど)が向いている場合もあります。
どの薬が合っているかは、医師が体の状態や生活習慣をもとに判断してくれます。
このように、ダイエット薬は医師の診察と処方が必要です。
クリニックや医療機関では、来院だけでなく、LINEやWebからの予約にも対応しているところが多く、気軽に相談できます。
診察後に薬が処方され、院内や薬局で受け取る流れです。
最近ではオンライン診療を行うクリニックも増えており、自宅にいながら医師に相談し、薬を郵送で受け取ることも可能です。
ダイエット薬の副作用とその対策
続いては、主要なダイエット薬で報告されている副作用と、それらへの具体的な対処法について解説していきます。
これから瘦身目的で薬の使用を考えている方や、現在服用中で副作用が気になる方はぜひ参考にしてください。
ダイエット薬の副作用
ダイエット薬には、効果だけでなく副作用もあるため、あらかじめ知っておくことが大切です。
代表的な副作用としては、吐き気や下痢、便秘、腹部の不快感などの胃腸症状が多く見られます。
たとえば、GLP-1受容体作動薬は、食欲を抑える作用がある反面、満腹感が強まりすぎて吐き気や食欲不振を感じることがあります。
これらの症状は、服用を始めた初期に出やすいものの、多くは数日~数週間で自然におさまるといわれています。
一方、ゼニカルなどの脂肪吸収阻害薬は、脂肪を便と一緒に排出させるため、油っぽい便や下痢、急な便意を引き起こす可能性があります。
特に脂肪分の多い食事を摂った場合に顕著という報告もあります。
薬ごとに副作用の出方にも違いがあります。
気になる症状があれば無理に我慢せず、早めに医師に相談してください。
副作用への対策と注意点
ダイエット薬を安全に使うためには、医師の指導に従って、正しい用量・用法を守ることが非常に重要です。
特に、服用を始めたばかりの時期は、吐き気や頭痛、胃の不快感など、軽い副作用が出やすい傾向があります。
このような症状は、体が薬に慣れてくるにつれて徐々に落ち着いていくのが一般的です。
そのため、慌てず様子を見ながら服用を続けましょう。
ただし、これらの症状が長引く場合や、強い不調を感じた場合には、自己判断で薬の使用を中止するのではなく、必ず医師に相談してください。
特にダイエット薬は、急にやめてしまうことで体重のリバウンドを引き起こしたり、過剰な食欲が戻ってしまったりと、体調やメンタルに悪影響を与えるリスクもあります。
監修医師の情報と相談先
医療ダイエットは、専門的な知識と適切な判断が求められる医療行為です。
そのため、安心して治療を受けるには、信頼できる医師や医療機関を選ぶことが非常に重要です。
ここでは、医療ダイエットを始める際に知っておきたい「信頼できる医師の選び方」と「相談先の見つけ方」について紹介します。
自分に合った治療を受けるための第一歩として、ぜひ参考にしてください。
信頼できる医師の選び方
医療ダイエットを行う際には、患者一人ひとりの症状や体質に合わせて丁寧に診察し、適切な指導をしてくれる医師を選ぶことが非常に重要です。
単に薬を処方するだけでなく、生活習慣全般の改善や食事指導、運動のアドバイス、そしてリバウンドを防ぐための継続的なフォローをしてくれる医師が望ましいでしょう。
札幌にある当院「ころもクリニック」では、専任の管理栄養士が個人の目標に応じた具体的なアドバイスを提供するダイエットコーチングを行っております。
医療ダイエットに関するよくある質問
医療ダイエットに関しては、不安や疑問を感じる方も多いでしょう。
ここでは、内科で処方される痩せる薬との違いやなぜ医師の管理が欠かせないのかといった、よくある質問をまとめました。
漢方薬が処方されることはありますか?
内科でもらえる痩せる薬として、漢方薬が処方されることはあります。
特に防風通聖散は、肥満症やむくみに効果があるとされており、食事の代謝を促進し、脂肪の分解を助ける働きがあります。
しかし、漢方薬は個人の体質や症状に合わせて選ぶことが重要であり、医師の診察と診断に基づいて処方される医薬品です。
漢方薬が苦手な方は、錠剤の内服薬についても相談してみるとよいでしょう。
メディカルダイエット薬の期待できる効果は?
メディカルダイエット薬と内科で処方される薬には目的や効果に違いがあります。
内科の薬は主に糖尿病や高血圧などの病気治療が目的で、体重減少は副次的な効果です。
一方、メディカルダイエット薬は痩せることを主な目的に作られており、食欲を抑えたり脂肪の吸収を妨げたりすることで、より直接的な減量効果が期待できます。
このようにメディカルダイエット薬は効果が高く、内科の薬の減量効果は控えめです。
どちらが適しているかは健康状態や目標によって異なるため、必ず医師と相談して選びましょう。
なぜ医師の管理が必要になる?
痩せる薬は高い効果がある反面、さまざまな副作用のリスクも伴います。
嘔吐や下痢、頭痛、めまい、便秘などの症状が現れる場合があり、個人の体質や健康状態によって症状の現れ方も大きく異なります。
そのため、適切な用量や服用方法、食前・食後のような服用タイミングを正確に守らなければなりません。
また、服用中の体調変化に応じて薬の種類や用量を調整したり、服薬の継続可否を適切に判断したりするには、医師の診察と継続的な指導が欠かせません。
特に他の疾患を患っている場合や既に服用している薬がある場合は、薬同士の相互作用を避けるためにも医師による慎重な管理が重要です。
札幌で脂肪冷却を検討されている方へ
当院「ころもクリニック」は、患者様一人ひとりの健康状態や目標に合わせたオーダーメイドの治療プランを提供しています。
当院では、ダイエット薬の効果や注意事項について十分にご説明した上で、適切なプランを提案します。
初めての方でも安心して治療をスタートできるよう、無料カウンセリングを行っています。
カウンセリングは何度行っても費用はかからず、無理な勧誘もおこないませんので、ダイエットに関する悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。